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結わえる式玄米生活

玄米基礎知識

玄米の効果・効能

玄米ってなに?

田んぼで収穫した稲になっている実を「籾(もみ)」と言い、稲から籾を外すことを「脱穀(だっこく)」と言います。籾のまわりの皮を「籾殻(もみがら)」と言い、取り除くことを「籾摺り(もみすり)」、そして残った実、それが「玄米」です。

現代では、米=白米で、「玄米」という種類のお米があると思っている人も珍しくないようです。

「玄米」とは、稲という植物の「果実・種子」なのです。実際に「玄米」は水を与えれば芽が出ます。
お米はその一粒から芽を出し、それが苗になり、約20本くらいの茎に分けつします。一本の稲穂に80〜100粒くらいのお米がなるから、なんと一粒から2000粒近くできるんですね。そしておむすび一つがだいたい2000粒なんです。自然界の神秘ですね。

一方、「白米」ですが、例えば「桃」は皮を剥いて種を取って、実だけ食べますね。そのような状態です。
つまり「白米」は、この「玄米」のまわりの糠層(ぬかそう)や、芽が出る部分の胚芽(はいが)を削った(精米)ものを言います。
そして、その削った糠(ぬか)や胚芽(はいが)にビタミン、ミネラル、食物繊維等の高い栄養価が詰まっているのです。
もちろんいくら水をあげても「白米」からは芽は出ません。腐ります。「粕(カス)」を右側から読むと「白米」ですね。
「白米」とは栄養分をわざわざ取り除いた「カス」である。先人は上手いこと言ったものですね。

玄米のカロリー・栄養価

玄米の栄養表

玄米は白米よりカロリーが低いから健康に良い?
不正解です。
なんと!玄米と白米のカロリーはほぼ一緒です。「ビタミン、ミネラル、食物繊維」が入っていようが入ってなかろうがカロリーは一緒。
このあたりに現代の「カロリー偏重の食事選択」、「炭水化物は太る」などの神話が崩れていきそうですね・・・カロリーが一緒なのに、そこに含まれる栄養素は図にある通り数倍〜数十倍も違うのです。
そもそも、カロリーとは「炭水化物、脂質、たんぱく質」の合計数値で、「副栄養素」と言われる「ビタミン、ミネラル、食物繊維」は関係ないのです。
そして、このカロリーに関係のない、ビタミン、ミネラル、食物繊維が、食べ物を「消化」して「代謝」するのに大きな役割をもっており、健康や美容やダイエット、便秘などに大きく影響するのです。
太る太らないはカロリーではなく、そのカロリーを「代謝」できるかどうかなのです。その「代謝」をしっかりするために、「ビタミン、ミネラル、食物繊維」が重要であり、それらは「玄米」に豊富で、「白米」にはほとんどないのです。

玄米の欠点は?

玄米

●便秘や下痢になるって聞いたけど・・・
玄米を食べて便秘や下痢になる人がいますが、原因は大きく二つあります。一つが、「柔らかく炊くことができていない」そして、 もう一つが最も重要で、「良く噛んでいない」この二点です。両方とも胃腸に負担がかかり、便秘や下痢になることがあるのです。やはり玄米の一番の天敵が周りの皮であり、固いので食物繊維が豊富な反面、上手く炊かず、しかも良く噛まないとそういったことが起きるのです。ただ、上手く炊けなくてもそれを補ってくれるのが良く噛むことです。現代の食事は加工品やパン、白米、麺など、あまり噛まないような食べ物が多く、どんどん噛む回数が減って来ています。一口だいたい10回くらいで飲み込んでしまいます。最低でも一口30回、理想は100回以上噛むようにしましょう。これはダイエットにも良いのです。よって、柔らかく美味しく炊くこと、良く噛むことでこの問題は解決できます。

●玄米は農薬が付着していて身体に悪くないの?
玄米は籾殻を取っただけで精米をしないため、農薬が付着しており、良くないのではないかと言われます。確かにその可能性は高いので、可能な限り、無農薬のお米を選ぶことをおススメします。ただ、仮に農薬を使った玄米を食べたとしても、それ以上に玄米には、排毒(デトックス)作用が大きく、余分な化学物質、農薬等も代謝してくれます。
白米か、農薬使った玄米か、で考えれば、後者の方が総合的にメリットは大きいでしょう。

●フィチン酸がミネラルを余計に排泄して貧血になるって聞いたけど・・・
玄米は稲の種です。芽が出て稲になってまたお米を作ります。植物の種子には、子孫を残すため、鳥などに食べられてしまわないため、自己防御のための「フィチン酸」という強力な排毒作用のある物質が含まれています。これが、必要以上にミネラルを体外に排泄し、貧血になるという考え方です。しかし、これはあくまで「生」の状態が強力であって、お米は火を通して食べるため、その作用は弱まり、逆に、余計なものを体外に出してくれるちょうど良いデトックス作用になるのです。何より、何百年もの間、元気に玄米・雑穀を主食にしてこれた日本人の歴史が物語っています。

玄米とダイエット

ダイエット

●ダイエットに良いの?
玄米がなぜダイエットに良いのか?玄米食をして痩せた人はたくさんいます。玄米食を続けていて若々しくて健康な人もたくさんいます。ではなぜ玄米は健康的に痩せるのでしょうか?考えてみましょう!
一番のポイントは玄米に含まれる「副栄養素」の影響です。「副栄養素」とは、「ビタミン、ミネラル、食物繊維」そして、栄養学的にはここに分類されませんが、「酵素」です。これがとにかく豊富なのです。胚芽と呼ばれる芽が出る部分と、周りを覆う皮にそれらが凝縮しているのです。
世の中では、「健康=野菜」という考え方が主流になっていますが、野菜を食べる意味はなんでしょう?
そう、「副栄養素」である「ビタミン、ミネラル、食物繊維、酵素」を摂るためですね。それは、食べ物をきれいに「代謝」して身体に蓄積させず、健康体を保つためです。
つまり、これらを豊富に含む玄米を食べることで、一緒に食べるおかずはもちろん、身体に蓄積した余分なものさえも一緒に代謝してくれるのです。これがデトックス効果と呼ばれるものです。
この栄養素をわざわざ削り取ったのが「白米」なので、こんなにもったいないことはありませんね。

●米は炭水化物(糖質)だから太るんじゃないの?
お米の主成分は「炭水化物」で、それが消化されると「糖質」として体内に吸収されます。なので、「米=太る」と考える人がいます。実は逆です。
炭水化物は「ヒト」という動物にとってのまさに「主食」であり、これが活動のエネルギーとなり、熱を生み、身体を温め、代謝を上げます。
その「米」を控えるとその逆のことが起こり、身体は冷え、代謝は下がり、余計に太ってしまうのです。確かに「米」を食べずに野菜ばっかり食べていれば見た目は痩せることもあるので、その理論が広がっているのでしょう。
しかし、その中身は、冷え→代謝不良、体脂肪率上昇と、不健康な痩せ方をするのです。
さらに、「糖質」は脳の唯一のエネルギーであり、砂糖ではなく、米からのゆっくり安定して供給される「糖分」によって精神も安定するのです。

胚芽米の効果・効能



玄米の芽が出てくる部分を胚芽と言い、その部分にはビタミン、ミネラル等の栄養素がたくさんつまっています。その部分だけを残して、玄米の固い皮や糠層を削ったものを胚芽米と言います。
胚芽の栄養素が取れて、かつ白米のように炊けて味も白米に近いので食べやすいと思います。
ただし、皮や糠層を削るので、そこに含まれる食物繊維やビタミン、ミネラル等は取れません。
また、白米や玄米よりも価格は高く、種類もあまり選べません。

発芽玄米の効果・効能



その名の通り、発芽させたお米のことです。玄米は水を与えると胚芽の部分が膨らみ、数日で芽が出てきます。この時は正に種として眠っていた生命が命となって活動し出した状態なので、栄養価がより高まります。特にギャバは、血圧降下、中性脂肪増加抑制、ストレス軽減などの効用があると言われています。そして数日浸水させる分柔らかく炊くことが出来ます。

ただし、発芽させるのは時間も手間も掛かります。簡単に発芽のさせ方をご説明すると、一日半ほど浸水させて、その後濡れフキンの上に広げて一日半ほど待つと芽が出てきて完成です。その間、水を替えたり、フキンが乾かないようにしたりと、お世話が必要です。ここまでしてやりたい人は「発芽玄米 作り方」等で検索してやってみてください。また、市販の発芽玄米で無農薬のものはほぼないですし、工場で人工的に発芽させ、乾燥させるという、ある意味加工食品に近いため、少し自然から離れる気がします。また、米の種類も選択肢が少ないので好みの味がない可能性はあるでしょう。もちろん、価格は白米や玄米より上です。

分づき米の効果・効能

分づき米

玄米の周りを削ったものが白米ですが、「分づき米」は白米ほど削らず、周りをある程度残したお米のことを言います。
白米は玄米の一割程度削ります。つまり、10キロのお米を精米したら9キロになってしまうということです。そして、どの程度削るかで三分づき、五分づき、七分づきと呼びます。
白米まで削ると十分づきですので、数字が低い程、あまり削ってないと言うことです。そして、削ってない程、栄養素が残っているということです。

五分づき以上削ると見た目も味もほとんど白米と一緒ですが、胚芽もほぼ残っておらず栄養価もそれなりです。
結わえるのおススメは一分づきか三分づきです。なんでもそうですが、外敵から身を守るため、表面の皮が一番固いのです。それをちょっとだけ削ると随分と食べやすくなります。
もちろん玄米が一番おススメで、その一番固い皮が食物繊維の固まりなので一緒に食べたいところですが、まずは白米を三分づきに変えるだけでも大きな違いがあります。
スーパーではまず売ってませんので、近くのお米屋さんに言って、「三分づきにしてください!」と頼めばやってもらえます。コイン精米機や、家庭用精米機でもできます。

雑穀米の効果・効能

雑穀米

最近は雑穀や十五穀米などを食べている人が増えてきました。
雑穀とは、アワ、キビ、ヒエ、赤米、黒米などのイネ科の穀物の総称(豆類を含む場合もある)で、雑穀という種類はありません。
過酷な環境条件でも育つため、縄文時代前期(今から約5千年前)から日本人の主食として栽培されていました。
その後、江戸時代になり稲作技術が発展し、少しずつ「お米」が増えていきました。それでもまだまだ農民は作ったお米を年貢で収めるのが精一杯で自分たちは雑穀を食べていました。
こういった状況はそんなに昔のことではなく、60〜70年前くらいまでは一般的でした。白米100%を食べるのが普通になったのは、戦後豊かになってからです。

だから、お年寄り、農村の人ほど、「貧しさの象徴」である、「雑穀や玄米」を嫌うのです。今は「豊かさの象徴、健康食の代表」になりつつあるなんて面白いですね。
とは言え、「雑穀を食べている!」という方のほとんどの場合が白米に一割程度混ぜている程度だと思います。一割だと入れないよりは良いですが、あくまで一割程度の栄養摂取です。
逆に五割も入れたら超高級ごはんになってしまいます。よってまずは白米を玄米や分づき米に変えるところからスタートしてください。
そしてそこに、お好きな味や食感の雑穀を混ぜれば、より美味しく、より栄養価も高いご飯になります。
また、雑穀はお米と違い、野生に近く、非常にパワーがあるため、より元気になります。美容効果も高いです。

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