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【インタビュー前編】自然本来の力で発酵させる、玄米甘酒の作り手のお話/まるみ麹本店:山辺啓三社長
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【インタビュー前編】自然本来の力で発酵させる、玄米甘酒の作り手のお話/まるみ麹本店:山辺啓三社長

結わえるの人気商品である玄米甘酒は、岡山県総社市にある、まるみ麹本店さんに製造していただいています。
昨年、西日本各地で豪雨災害が発生し、まるみ麹本店さんも、浸水の被害を受けました。そのお見舞いを兼ねて、まるみ麹本店さんを訪問してきました。

みなぎ駅

岡山県総社市にある、美袋(みなぎ)駅。読み方が難しいので、JRの駅名読み方試験にも出題されるほど。1925年(大正14年)につくられた駅舎はレトロでかわいらしい佇まいです。2007年には、国の有形登録文化財に登録されています。日の利用客は300人ほどで、現在無人駅になっていますが、ちゃんと電子マネーが使える自動改札機は導入されています。
豪雨災害があったことなど、ほとんど痕跡が残っておらず、綺麗な青空が広がるのどかな駅です。

まるみ麹本店は、この美袋駅から徒歩2分ぐらいのところにあります。味噌作りをメインに、お米と糀だけを使用した甘酒も製造しています。

まるみ糀本店外観

一階には工場で製造した味噌や甘酒、また原料で使用しているお塩などを販売しています。豪雨災害の時は、一階が浸水してしまったそうですが、荷物は2階に上げたりして、今では特に問題なく稼働しています。
今回は、一階にあるまるみ麹店内で代表取締役社長の山辺さんにお話し
を伺いました。

▼お話を聞いた人

  • やまべ けいぞうさん

    山辺 啓三やまべ けいぞうさんまるみ麹本店 代表取締役社長

まるみ麹本店の歴史

まるみ麹本店は、1950年(昭和25年)に創業し、今年で創業から68年目を迎えます。山辺啓三社長は二代目で、創業したのは先代の山辺光男さんです。岡山県のお米を預かって麹にする事業から始まりました。当時は、終戦から5年目で、日本の農業や食品加工において、化学調味料、保存料、農薬、化学肥料など、科学的な手法が急速に取り入れられている時代でした。1950年~60年代には生産性を追求する反面、日本各地で水俣病やイタイイタイ病などの四大公害病をはじめとした公害が多発し、1967年公害対策基本法が発布されるまでの期間、それ以前にはなかったような現象に出くわすことが増えてきました。

お米を糀にするために蒸しても、以前はふっくらしていたものが固くなる。また、水を吸わなくなる。何をどうやっても解決することができなくなりました。これは、原材料そのものの品質が下がっているからなのではないか、ということを先代の山辺光男さんは感じました。そこで、農薬や化学肥料が良くないからと思い、有機栽培などの手法で育てている作物を使用してみても、昔ながらのレベルには達しない。長年の大気汚染や酸性雨といった環境汚染に影響された土壌で作られているため作物そのものの生命力が弱くなっていたのです。こうした環境の変化が、自然に逆らわず、自然本来の力を最大限引き出すという、まるみ麹本店の醸造方法を生み出すきっかけとなり、試行錯誤する中で、電子技法に出会いました。

電子技法との出会い

電子技法とは、簡単に説明すると、備長炭を入れたタンクの中で地下水にマイナスイオンをチャージして、マイナスイオン電子水を作ります。この水で原料を洗ったり、浸したりします。環境汚染で酸化した原料をマイナスイオン水で還元しようという試みです。実際に、この技法を取り入れて、以前は保水性のなかったお米が水をしっかり吸うようになり、ふっくらとした良い糀ができるようになったのです。生命力が弱ってきているお米に対して、より良い環境を与え続ける。そのために全ての環境にマイナスイオンを導入し、床には炭を敷き詰めています。事務員さんが働く事務所にさえ、炭を敷き詰めている徹底ぶりです。関係する生命全ての環境を整え、良くしていく。全体バランスを整えるということに主眼を置いているのです。

電子技法の説明図

山辺社長が考える発酵のはなし

まるみ糀玄関

山辺社長が、会社を継いでから、環境の変化など、何か感じることはありますか?

山辺さん(以下山辺):私が大学から帰ってきた頃、自然環境の悪化で原材料の質が劣化したことから電子技法を取り入れたこと、その活用で乗り越えてきたこと、それらを父から教わりました。それから30年経ちますが、あの時すでに悪くなっていた原材料の質がさらに劣化していると感じています。

品種改良などで果物が美味しくなったとか、技術改良が進んでいるようなニュースをよく聞きますが。

山辺:品種改良したものは、皮まで食べられるとか、種がなくて食べやすいとか、甘さが増した、とかそういう意味においては美味しくなって食べやすくなっているのですが、作物の生命力という意味において下がっているのです。自然なナチュラルな味わいではなくなって、生命力がないのですぐ腐ってしまいます。自然の摂理から外れた農作物は、生き物本来の力、生命力がありません。

お米についてもそのように感じますか?

山辺:お米もそうですね。朝炊いたご飯が時間がたつと色も悪く硬くなってしまいます。これもお米の質が下がっているためで、このような保水性の良くないお米でも美味しく炊くための炊飯器が高くても売れている時代です。 麹を作るには、蒸しあげたお米に麹菌を植えて、麹ができるまでに二昼夜かかるのですが、麹菌はカビなので水分が必要で、保水性の悪いお米だと麹にならないのです。こういう場合、一般的にはお米に加水をして水分を保たせるのですが、この現象は女性の肌と同じですね。基礎化粧品で保水したり、エステで外側から何かをするというよりも、本当はその人の本来の肌に潤いが出るような体質、体調のコントロールをすることが大事です。

山辺:現代社会では原材料が生命力失ってきているうえに、添加物などで味を調えただけの、保存料で発酵を止めたようなものを食べていかないと一般には生活できない。それで果たして健康になれるのでしょうか。健康を害して当たり前だと思うんですよね。原材料の生命力を高めること、さらに発酵という手法を取ることでデトックスも促されるはずです。

発酵食品が体に良い理由とは?

山辺:発酵食品は、本来の人の力を高めると思っています。プロバイオティクスと、プレバイオティクスという考え方がありますが、プロバイオティクスは、良い微生物を取りましょう、ヨーグルトの生きた菌を腸に届けましょう!という考え方で、腸内環境を良くするために良い菌を植えよう、砂漠化したところに植林しようというような考え方です。しかし、私は、乳酸菌が大量に腸まで生きたまま届いて増殖してしまったら、それは大変なことだと思うんですね。今まで元気に自分なりの腸内環境を形成していたのに、乳酸菌だけが不自然に大量に投与されると発酵のバランスを崩す。それは汚染じゃないのかな?

ではなぜ効果が出ているように感じるのでしょうか?

山辺:多分腸に届くまでに摂取した大量の菌が胃酸にやられて死んでいて、その死骸が、もともといる腸内細菌の餌になっているのでしょう。これはあくまでも私の考えです。それとは別に、プレバイオティクスの考え方でいきますと、その人の腸内に生きていた菌が元気になるような餌をあげるというような考え方です。植物であれば肥料をあげる。本来そこにあるものを上手に生かしていこうという考え方です。ただし山に生えている木は、誰かが一生懸命水をやったり肥料をやったりしているわけではありませんが、毎年新緑の季節に芽をつけて、花が咲き、やがて紅葉して、枯れて、また新たな命が誕生します。特に肥料を与えていないのに、成長できるのは、木や草が枯れた後、自分の枝や葉を土の中の微生物に分解してもらって、それを養分として吸い上げるからです。木にとって必要なものは自分自身なのです。自分を分解して、自分を吸い上げる、この繰り返しです。発酵食品は、このプロバイオティクスとプレバイオティクスの両方に効いているのではないかと思うのです。

山辺:また特に生の食べ物、たとえば刺身とかそういったものは体にとって一番負担です。魚一匹生で食べられないでしょう?味噌や甘酒などの発酵食品は微生物が分解して発酵していますので、身体に負担が少ないし、体に入って腸内の細菌たちに分解吸収をバトンタッチをする上でも微生物同士なのでとても連携がスムーズなのです。これはちょうど赤ちゃんに食べ物を咀嚼して食べさせてあげているのと同じようなことをやっているのです。体や腸内細菌に馴染みやすいのですね。

稲穂の画像

 

続きは1月31日(木)更新予定です。

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コラム製作 まっちゃん

広島県出身。大学卒業後、興味のあった中国へ語学留学し、そのまま4年間暮らし、改めて日本食のおいしさと日本文化の優しさを実感。帰国後すぐに上京し東京で13年間働く。結婚後長野県東御市に移住。宗教・歴史に興味があり、長野県移住後は諏訪地域の神仏習合や縄文遺跡にはまって散策しています。普段は玄米食で、一汁三菜の常備菜を食べ、早寝早起きの健康ライフを送っています。
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