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【お出かけルポ】「発酵の聖地」で発酵食美人に! 金沢のヤマト醤油味噌「糀パーク」
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【お出かけルポ】「発酵の聖地」で発酵食美人に! 金沢のヤマト醤油味噌「糀パーク」

ヤマト醤油味噌「糀パーク」@金沢:ルポ隊ゆうな

城下町としての風情を残しつつ、21世紀美術館など新たな魅力も溢れる金沢。

北陸新幹線が開通したことで、東京から片道2時間半で行けることもあり、ますます人気のスポットになっていますよね!

新鮮な海産物や伝統的な「加賀野菜」、そして美味しいお米と水が生み出す日本酒など、美味しいものがたくさんあるのも魅力。まさに食いしん坊・呑んべえにはたまらない街です。

そんな金沢、実は「発酵食品の聖地」でもあることをご存知でしょうか?

金沢港近くにある大野地区。豊かな水源があることや、かつては北前船で運ばれてきた大豆、能登の塩などを使って、江戸時代から醤油の醸造が盛んに行われていました。

現在では千葉県の野田・銚子、兵庫県の龍野、香川県の小豆島、そして石川県の大野が醤油の五大産地と言われています。

その金沢大野に、醤油や味噌の伝統的なイメージとはまた違った、「糀パーク」「発酵食美人食堂」なるものがあると聞き、金沢旅行の道すがら、「呑んで食べての旅行太りをチャラにできるかも…」という浅はかな気持ちを胸に行ってみることに!

金沢大野のヤマト醤油味噌

金沢駅から車で15分ほどの金沢港の近くにあり、昔ながらの醤油蔵の町並みを残す大野地区。その中でもひときわ存在感を放つ煙突が…!

一歩足を踏み入れると、茶屋街などとはまた違った、造り手の息遣いを残す風景が。風情溢れる街並みをそのままに、醤油や味噌の蔵、食堂、ショップ、イベントスペースなどがある「糀パーク」。ヤマト醤油味噌さんが現役で醤油や味噌、糀の商品を作っている、まさに発酵のテーマパークです!

まず向かったのは発酵食美人食堂がある「百年蔵」という建物。さっそく発酵美人になれるというランチを頂くことに!

からだの中からキレイに!発酵食美人食堂

パーク内の「百年蔵」の中に入ると、吹き抜けの大きな蔵の天井に、ビアバーのようなレトロで趣のある照明が。いらなくなったものをもらってきたそうですが、蔵の雰囲気ととてもマッチしています。

そしてユニークな表情の床。石川県の木である「アテ」という木の廃材を輪切りにしたものを敷き詰めたのだそう。パーク内には、古いものを活かしながら新しい魅力を打ち出すアイディアがちりばめられています。

そしていよいよ、お待ちかねのランチが運ばれてきました!

小さな小鉢がたくさん乗ったお膳は、彩り鮮やかでとてもおいしそう…!

発酵食美人食堂では「発酵食美人は腸美人」として、酵素が生きている糀や無添加伝統製法の味噌・醤油を使った料理を提供しています。さらに、精製されていない無添加調味料や、食材もできるだけ地元のものを使い、野菜は可能な限り皮を剥かずに使うなど、健康や食材本来の美味しさを堪能できるように徹底しているそう。

 

今回頂いたのは「発酵食美人ランチ」。主食のごはんは、結わえるのもちもちで美味しい「寝かせ玄米」。それに8品もの小鉢が並ぶ、なんともぜいたくなお膳!さらに甘酒やお味噌汁も付いています。

お腹いっぱいになれるだけでなく、お料理全てにヤマト味噌醤油さんの商品が使われているとあって、発酵のパワーをこれでもかと頂けるかなりお得な献立です!

ちなみに発酵食美人食堂は完全予約制なのでご注意を!

【ご予約はこちらから↓】

http://www.yamato-soysauce-miso.co.jp/cafe_lunch.html

美味しいランチで心もお腹も満たされたところで、「糀パーク」内を見学することに。

 

本社直売所「ひしほ蔵」

ヤマト味噌醤油さんの商品を買うことができる直売所「ひしほ蔵」。

色々な種類の味噌や醤油、糀のドリンクなどが並び、試飲をすることもできます!

「醤油ソフトクリーム」や「おしょうゆショコラ」などのスイーツも人気だそう。

糀体験「糀蔵」

どーんと大きな木桶が鎮座する「糀蔵」は「見て、感じて、楽しめる」をテーマに作られた施設。

ヤマト味噌醤油の歴史やその製造工程を知ることができるパネル展示や、土日はガイド付きツアーも実施しているそう。中には、ツアーに参加すると体験できる糀のハンドバス(手湯)も!

お買い物もできて、醤油や味噌、発酵のことを学べる「糀パーク」。

やっぱり工場の中も見てみたい!ということで今回は特別に、社長のご案内で味噌や醤油を造っている工場内を見せていただきました!

ヤマト醤油味噌社長、山本精一さん。法被姿がよく似合ってらっしゃいます!

さっそくパーク内にある工場に向かって歩いて行くと、大きな木桶が!

実はこれ、飾りではなく現役で使われているそうです!

工場内に入るとさらに味噌を熟成中の桶がずらりと並びます…

年季が入ってかなり貫禄のあるこの桶、1つで3トン強もの味噌ができるそう。

とは言え、大量生産のために発酵もしていない、化学調味料まみれの商品を安価に販売しているメーカーもある中で、昔ながらの製法を守りつつ、出荷数を保つのは並大抵なことではないはず。

伝統的で体にいい、本物の醤油や味噌を作ろう、そして本物の日本食文化、味を未来にまで伝えようという、気概を感じる風景です。

「ところでこんな大きな桶、どうやって中身を出すのだろう?」

と思っていたら「味噌転倒機」なるものが!

他にも商品を袋詰めは機械が導入されていたりと、伝統を守る部分と、効率化を図る部分とが共存した工場内。

糀室も見せてもらいました。

2つある室を交互に稼働させることで、味噌、醤油、糀ドリンクなどの商品に欠かせない糀を絶えず造っているそうです。

最後に「ひしほ蔵」で買ったお土産は、新商品の「大麦甘酒」。

大麦の食物繊維たっぷりで、ちょっと香ばしいおいしさでした!

伝統を守るだけでなく、ヤマト醤油味噌さんは新たな商品も次々に生み出しています。

 

さいごに

見て、知って、実際に食べて、まさに発酵や糀のことを楽しみ尽くせる「糀パーク」。

特に日常的に使う身近なものは、たった数百円の差でも中身や造り手のことを知らずに「安さ」だけで選んでしまいがち。ですが、こうして本物の醤油や味噌を造っている会社があるのだということを間近で感じると、やはり私達が「何を選んで買うか」はとても重要だなと再確認しました。

日本人として身近な醤油やお味噌だからこそ、本物を選んでいけたら。

金沢にお越しの際はぜひ、「糀パーク」に足を運んでみてはいかがでしょうか?

ヤマト醤油味噌さんのHPはこちら

http://www.yamato-soysauce-miso.co.jp

 

 

コラム製作 ゆうな

絵を描くこと、ものづくりが好きで高校からデザインを学んで某美大へ。卒業後は企画を学びに代理店に就職。 プランナーという名の何でも屋だったので、マンガ連載や似顔絵作成など、まったく関係ない能力が色々と身につく。ライターとしては勉強中。 今より約10kg以上も太っていた過去が…! 自力で食の勉強をするうちに大の料理好きに。今は痩せた幸せと玄米を噛みしめている。 料理好きが高じて最近では釣りや陶芸、包丁も柳刃や出刃まで揃えて自分で研いだりしているが、「女子力っていうか、凝り性なおじさんに近いよね」という友人の指摘は概ね間違ってはいないと思う。
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