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年末に考える『モノとの付き合いかた』について
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年末に考える『モノとの付き合いかた』について


ヨーロッパ滞在中の筆者から、現地の文化や暮らしを通して感じたことをお届けするコンテンツシリーズです。

もともと旅好きの筆者は、長期・短期も併せてこれまで27ヵ国を訪れました。その度に様々な文化の違いに驚くことがありましたが、裏を返せば島国である日本が世界の中でもユニークな存在であることの証明だと思います。

世界から見るユニークな日本の文化、国内外の「当たり前」の違いを通して、暮らしのヒントや日本を違う角度から再発見できるような情報をお届けできればと思います。

今回は、ヨーロッパ・フランスで感じた『モノとの付き合いかた』について。

 

■TOPICS

・現地の人で賑わうマルシェ
・世界中どこにいても同じモノが手に入る
・モノとの付き合い方
・大切にすると長持ちする
・玄米粉のワッフル
・まとめ
 

現地の人で賑わうマルシェ

 

先日、地元の人が集うマルシェに足を運んでみました。
毎週水曜日に開かれているマルシェで、平日の朝からお昼にかけての時間にもかかわらず賑わいを見せます。
 

小規模の農家さんが野菜や果物を販売していたり、フランスらしいチーズやハムの専門店、色とりどりの花が並ぶお花の出店など、見ているだけでも楽しくなれる場所です。
 
スキンシップが盛んなフランスでも、コロナ禍を経てコミュニケーションの形が変わり、挨拶として行われていたビズ(キス)の習慣が薄れたり、若い人たちの間ではお互いの拳をくっつけて挨拶をするのがニュースタンダードになっています。
 

そんなふうに対人のコミュニケーションが薄くなっている中で、声をかけ合い、人と人との繋がりが感じられる、生き生きと働く人たちを見られるマルシェの雰囲気に元気をもらいました。
 

一方、日本のファーマーズマーケットをイメージして訪れた私にとって、「はて?」と思うような風景も。
 
出店されているお店にもよりますが、季節の野菜や果物もあれば、ペルーから輸入されたアボカド、ナイジェリアから輸入されたマンゴーなどが並んでいて、どうやら全ての売り物がフランス産というわけではなさそうです。
 
 

世界中どこにいても同じモノが手に入る

 

一般のお店やオンラインストアでも雑貨や衣類、家具なども特に安い価格帯のものは、ほとんどが国産ではなく、バングラディッシュなどのアジア途上国や中国産が多かったりします。
 
日本で日本産よりもMade in Chinaの製品が多いように、ここフランスでも同じようなグローバル化が起きているんだと感じます。
今や日本でもヨーロッパでも世界のどこにいても、同じものが手に入る世界になっている、とても便利な世界。
 
グローバリゼーションによってヒト・モノが国境を越えて行き来しやすくなることで、途上国から先進国へ、短期的には安くものが手に入りやすくなり、生活者にとっては嬉しいことのように思うけれども、はたしてそれで国は、人々は豊かになったのだろうか。それぞれの国の特色である伝統や文化は無くなってしまわないだろうか。と、考えさせられたり。
 
 

モノとの付き合い方

 
ヨーロッパに移住してくる際、物価は相当高いんだろうな、と身構えて来ましたが、ものによっては安いと感じることもあります。日本と同じようにノーブランド・大量生産品であれば特に価格は安くなります。
 
壊れやすいかもしれないが安いから、とお金を出す人もいれば、機能やクオリティのいいものを買いたい人、作り手を信じているから、貴重だからとお金を出す人もいる。お金との付き合い方は人それぞれだと思います。
 
でもやっぱり私の経験上、安いからと思って買ったものに心は宿らないし、大切に使い続けるのは難しい、と感じるのです。
 
モノとの付き合い方を考えた時、せっかく我が家に仲間入りするものなのだから、
すぐに飽きて使えなくなるものより、長く使えて長く愛せるものの方が魅力的だと思うし、次々と新しい商品が出ては廃れていく現代社会の”消費”する風潮が、個人的には良いとは思えないのです。
 
 

大切にすると長持ちする

「大切にすると長持ちする。 」と感じた体験がありました。
先日、フランスの知人からワッフルメーカーを譲り受けました。

フランスの調理器具ブランドTEFALのもので、古いデザインだけど一周回って愛らしい、ヴィンテージ感溢れるワッフルメーカーです。どうやら約30年ものらしく、古いけど目立つ汚れなどなく、大切に使われていたんだなと分かります。
 
通電は大丈夫かなどと、恐る恐る使ってみました。作ったのは玄米粉のワッフル。

焼き上げたワッフルはカリッと仕上がり、美味しいものができました。
きちんとものを選んで、大切に使うと次の世代まで使えるくらい長持ちするんだな、と感じられるいい経験でした。
 
せっかくなので、今回作った玄米粉のワッフルのレシピをご紹介します。
 
 

玄米粉のワッフル

 

焼きたてはまず、そのままでどうぞ。優しい甘さに玄米粉の香ばしい香り。
お好みで、はちみつやシナモンなどをかけてお楽しみください。メープルシロップや、シナモンが苦手な方はカカオパウダーなどをかけても美味しくいただけますよ。

材料
4枚分
全卵
1個
きび砂糖
50g
玄米粉
100g
ベーキングパウダー(アルミフリー)
3g
アーモンドミルク(豆乳でも可)
70g
なたね油(サラダ油や太白ごま油でも可)
45g
◆トッピング
はちみつ、シナモンなどお好みで

 

作り方

01 | ワッフルメーカーの予熱をしておく。
02 | ボウルに卵を溶き、きび砂糖を加えて泡立て器で混ぜる。
03 | 玄米粉・ベーキングパウダーを加えて混ぜる。
04 | アーモンドミルク・なたね油を加えて混ぜる。
05 | ワッフルメーカーの天板に油(分量外)をしっかり目に塗り、生地を流し混んだら蓋をして焼く。
06 | メーカーにもよりますが、焼き時間は約3〜4分です。
07 | お皿に盛りつけ、お好みではちみつをかけ、シナモンをかけてお召し上がりください。

喜界島さとうきび粗糖

441(税込)

まとめ

今回はグローバル化の中での『モノとの付き合いかた』についてあらためて思ったことを記してみました。自戒も込めつつ、みなさんも大掃除に取りかかる時期だと思うので、いま一度、モノを受け入れること・保つこと・手放すこと、について考えるきっかけになればと思います。

コラム製作 管理栄養士 北田

管理栄養士ライター、ファスティングマイスター。 旅行が趣味で国内・海外とよく旅に出てはおいしいものを食べ歩いているが、いつまでもおいしいものを食べるための健康づくりに、普段は玄米食でメリハリをつけている。
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